日清食品グループ

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トップメッセージ

すべての事業活動に責任を持ち持続可能な企業と社会を目指します

創業60周年を迎えて

2018年は、日清食品創業60周年、すなわちインスタントラーメンが誕生してから60年という節目の年となります。二度の世界大戦の激動の時代を生きた創業者・安藤百福は、「何か人の役に立つことはないか」「世の中を明るくしたい」との思いから、48歳にして世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」を開発しました。発売から60年経った今なお、チキンラーメンが当社の主力製品として愛され続けている理由は、創業者が「消費者が真に求めるもの」「こんなものがあったら便利だと思うもの」を徹底的に考え抜き、開発に取り組んだからです。

創業者はチキンラーメンの開発にあたり、「おいしいこと」「保存性があること」「調理が簡単なこと」「安価であること」「安全で衛生的であること」の5原則を定めました。食品である以上、安全でおいしいことは当然ですが、創業者はそれらに加え、煮炊きや別添スープを入れる必要がなく、お湯をかけてたった3分で完成する「魔法のラーメン」を開発しました。

創業者はよく、「私はラーメンを売っているのではない。お客さまに時間を提供しているのだ」と言っていました。チキンラーメンは「時短」「省エネ」「省資源」を実現した、誕生した瞬間から地球のサステナビリティに配慮した、まさに究極の形態であったといえます。

SDGsの達成に向け事業活動で社会課題を解決

2017年11月、経団連は「企業行動憲章」を改定し、Society 5.0※1 の実現を通じたSDGs (持続可能な開発目標) の達成に向け、会員企業にESG (環境・社会・ガバナンス) に配慮した経営の推進を求めました。2015年に国連で採択されたSDGsは、いまや全世界の共通言語となり、国際社会全体が持続可能な社会の実現に向けて動き出しています。

日清食品ホールディングスは、2017年7月、持続可能な成長を実現するための世界的な枠組みである「国連グローバル・コンパクト」に加盟し、SDGsの達成に向け、事業活動を通じた解決策を日々探究しています。

例えば、国連の予測によると2055年に世界の総人口が100億人を突破し、世界的な食糧危機が危惧されています。日清食品は、2016年に大豆たん白を主原料とした「大豆ビーフ」を独自製法で開発し、商品化しました。「大豆ビーフ」は牛肉に比べ、オリジナルカロリー※2 やバーチャルウォーター※3 の観点から効率性に優れ、食糧不足に加え水資源の枯渇に対する解決策の一つとしても活用が期待できます。

また、パーム油を生産するアブラヤシ・プランテーション開発のための熱帯林伐採や生態系破壊、児童労働なども解決すべき課題です。そこで日清食品ホールディングスは、2017年9月に「日清食品グループ 持続可能な調達方針」を制定、10月には「RSPO (持続可能なパーム油のための円卓会議)」※4 に加盟し、インスタントラーメン業界で国内初※5 となる、森林破壊防止や生物多様性保全、人権に配慮された認証パーム油の調達を目指しています。

コーポレートガバナンスに関しては、2016年にコーポレートガバナンス・コードを重視した取締役会改革を行い、取締役会による監査機能をさらに強化したことに加え、2018年度より会計基準をグローバルスタンダードのIFRS (国際財務報告基準) に移行し、グループ内での会計処理の統一によりグループ全体のガバナンス強化につなげていきます。

安全・安心・楽しさで究極のおいしさを実現

食品の持つ一番大切な機能は、生命維持のための栄養機能です。しかし、生きるためだけの食事では、おいしくも楽しくもありません。食の安全性が担保され、安心して食べることが究極のおいしさにつながります。当社は創業以来、「食の安全」を経営の最重要課題と位置づけ、製品の品質管理に医薬品レベルの安全基準を導入するなど、消費者が安心して食べることのできる製品開発に取り組んでいます。また、製品を魅力あるものとするにはエンターテイメント性も必要です。当社グループは、「楽しくなければおいしくない」とのポリシーのもと、ユニークなマーケティングなどで消費者の皆さまに「楽しさ」も提供してまいります。

食の未来を科学する

食品への科学的なアプローチにも取り組んでいます。日清食品は、2007年より東京大学大学院で寄付講座「味覚サイエンス」を開設し、世の中で未だ解明されていない塩味 (えんみ) の受容体の解明や、味覚を科学的に評価・測定する研究を支援しています。塩味の受容体の解明が進めば、減塩への取り組みも加速するものと期待しています。

2015年には研究所に「健康科学研究部」を新設し、首から上の五感を満たすだけでなく、首から下のADME (Absorption=吸収、Distribution=分布、Metabolism=代謝、Excretion=排泄) の4つの過程を考慮した栄養研究や免疫研究、食品機能研究を進めています。インスタントラーメンを通じて、人々の栄養改善や健康的な生活をサポートしようという試みです。美しく健康な体は賢い食生活からつくられます。日清食品グループは、人々の健やかな生活を願って、食の機能性を追求し続けていきます。

「企業は人にある」働き方改革で付加価値を創造

一億総活躍社会実現に向けた最大のチャレンジといわれる「働き方改革」に関しては、脱長労働時間の追求を目標に定め、拘束時間帯のないフレックスタイム制度の導入やオフィス環境の整備、社員の意識改革など、さまざまな施策を推進しています。2018年はこの動きをさらに加速させ、すべての業務を棚卸しして、不要な業務は削減する一方で、RPA (Robotic ProcessAutomation)※6 など最新テクノロジーを活用して自動化や効率化を進めます。

しかし、働き方改革は単なる業務の効率化を目的とするものではありません。仕事の生産性を高めることで、社員一人一人がよりクリエイティブな仕事にシフトし、革新的なアイデアを次々と生み出すことが目的です。新たな価値の創造なくして、企業の持続的な成長は望めません。創業者は、「企業は人にある。人とは、世の中にない独創的なことを考え計画し、達成できる『人の中の人』である」という言葉を遺しています。当社グループ社員には、業務改善と効率化により創出された余暇の時間を、健康増進のためのスポーツや見識を深めるための活動、自己研鑽などに有効活用し、「人の中の人」に成長してくれることを期待しています。

「食創為世」の精神で持続可能な社会を実現

グループ理念「EARTH FOOD CREATOR」には、単に "地球食を創造する人" という意味だけではなく、"生物の根本である「食」を創り、世のためにつくす" という、創業者精神の一つ「食創為世」の願いが込められています。

創業100周年、さらにその先の100年の持続的な成長およびサステナブルな社会の実現のため、日清食品グループは、事業活動が社会に与えるすべての影響に責任を持ち、「食創為世」の精神で革新的な新製品の開発、新技術の創出に挑戦し続けます。

  • ※1狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会に続く、人類社会発展の歴史における5番目の新しい社会。
  • ※2畜産物の生産に必要な飼料穀物をカロリーで表した量。
  • ※3農産物・畜産物の生産に必要な水の量を推定した数値。
  • ※4持続可能なパーム油の生産と利用を促進する非営利の会員組織。
  • ※5日本即席食品工業協会加盟の即席麺メーカー37社対象。日清食品ホールディングス調べ。 (2017年9月11日現在)
  • ※6人間が行う定型作業をロボットが代行することで業務が自動化されるという概念。
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