中村 浩介

食の安全を叶える、
次世代の工場への挑戦

日清食品ホールディングス株式会社 技術開発部 2017年入社
中村 浩介

※社員の所属は取材当時のものです。

- THEME 01 -

入社時の目標と現在の仕事

少数精鋭で機械設計に取り組む
環境が魅力だった

「食品メーカーでも機械設計ができる」と興味を惹かれたのが日清食品でした。機械科学を専攻していたので、周りには自動車メーカーや精密機器、装置メーカーに進む学生が多い中、ほかとは違うキャリアを築けると考えました。日清食品は、独自技術を守るという観点から自社で設計チームを持ち、製麵機などの内製化に力を入れています。1つの案件につき、機械設計1名、電気設計1名、技術サポート1~2名と少人数で担当することが多く、一人に任される範囲も広いです。一部分の機械だけに携わるのではなく、ライン全体を見るチャンスもあり、技術者として成長できそうな環境だと感じました。
入社後に任されたのは、生地を薄く延ばして麺の形にする「製麺機」の機械設計でした。3DCADで設計し、動作テストにより改善を重ね、工場に納入して長時間の安定稼働ができるかまでをフォローします。
機械系の知識はあったものの、実際に作ると理論通りにいかないことばかりです。15分のテストでは問題なかったものが、1時間動かし続けるとロールに麺が張りつき、麺の切れ端が機械の中に溜まってしまうこともあります。周りの先輩や工場のオペレーターに意見を聞き、原因を突き止めて改造を重ねました。完成までに約1年かかり、ものづくりの難しさを痛感しました。

入社時の目標と現在の仕事

- THEME 02 -

社内関係者との連携がスムーズな
生産管理を実現

手掛けた製麺機は、2018年に新しく完成した関西工場で導入され、同年10月から生産ライン全体の立ち上げを担当しました。
即席麺ができるまでには、粉を練って麺の形に切り出し、蒸して味付けをし、揚げた後に、カップに具材を入れて包装するという工程を辿ります。その一連の流れがトラブルなく進むよう、全体を管理するのが私の役割です。生産量や納期、コストから逆算して各工程のタスクを考えていきました。
生産計画は生産部と随時すり合わせをし、麺の仕様は食品開発部と相違がないか確認します。個々の機械に不備があれば、機械設計担当に現場の改善要求を伝えていきます。一つの機械の設計自体に問題はなくても、麺全体の製造工程の中では合わないことも出てきます。「麺はこう流れていくので、この機械同士のつながりを良くしたい」など、全体的な視点から要望を伝えることで、お互いの理解を深めています。
社内のあらゆる部門とやり取りが発生するので、各部門への状況共有はとても大切です。スピーディに確認作業を進め、余裕を持った設計を実現するため、早め早めの相談を心掛けています。

- THEME 03 -

既存工場の取り組みを現場から学び、
ラインの立ち上げに活かす

関西工場は、最先端技術が導入されたスマートファクトリーとして、日清食品が総力を挙げて立ち上げた工場です。製麺機は、これまで人がオペレーションを担っていた部分を自動で行ったり、日清食品がこだわり抜く麺の厚みの管理も自動化を進めたりと、新しい取り組みが一気にスタートしました。
その最先端工場でラインを立ち上げるに当たり、既存の工場に足を運び、現場のノウハウを一つひとつ拾っていきました。ラインの仕様に関しては、技術開発部内にこれまでの実績がデータとして蓄積されています。しかし、各工場の現場ごとに改良もしているため、現場に行かなければ分からないことが多くあります。ラインの仕様など書面で確認できるところはインプットした上で、現場の生産ラインが具体的にどのように違うのかを比較します。現場のオペレーターやラインの管理担当者に「ここはどのように工夫したのですか」と質問し、実際に稼働したらどのようなトラブルが起こったのか、それをどう解決してきたのかを聞いて回りました。直近ではリモートワークの機会が増えましたが、オンライン上や資料の中には無い情報を自分の足で集めることの大切さは、今後も残っていくと感じています。

中村 浩介

- THEME 04 -

これからの目標

地道な検証が「完全無人工場」への
挑戦に繋がる

ひとりの技術者として実現したいのは、「完全無人工場」を作ることです。入社時から変わらず言い続けてきました。関西工場のスマートファクトリー化で一歩前進はしましたが、自動制御にはまだまだ課題があります。そこで2020年に、関西工場立ち上げに携わった若手メンバーを中心に「未来工場プロジェクト」を発足しました。現場の課題を持ち寄りながら、未来に求められている工場はどうあるべきか、今ある機械や設備をどのように活用、発展させていくかを考えています。
日清食品は海外にも工場を多く持っており、その全てを技術開発部で統括しています。これまで海外工場では、人が時間と労力をかけて製造する方法が取られることが多くありました。しかしこれからは、衛生面や食の安全・安心、フードディフェンス(食品への意図的な異物混入を防止する取り組み)の観点からも、設備投資による自動化の価値は高まると考えています。まずは、技術力を上げて開発コストを下げ、国内で自動化の流れをスタンダードにしていくことで、海外においても生産設備の自動化を進めていきたいです。
機械開発職に必要なのは、ライン全体を見ながらも機械一つひとつを細かくチェックし、「どうしてこう動いているのか」、「もっと改善できないか」と突き詰めて考える力です。地道な検証と改善が完全無人化という壮大な挑戦に繋がると信じています。

これからの目標

CAREER

  • 2017年
    7月〜
    (入社1年目)

    関西工場向けの製麺機の設計を担当。研究所内にテストラインがあるため、試作機の動作確認ができ、不具合をすぐに検証できる。開発のスピード感は自社で内製しているからこそ。

  • 2018年
    10月〜
    (入社2年目)

    関西工場のライン立ち上げを担当。ほかの工場に足を運び、起きやすい不具合を確認し改善策を考えた。社内に技術情報を自動で収集・配信するシステムがあり、そこからの情報収集も欠かさず行った。

  • 2021年
    2月
    (入社4年目)

    国内工場の生産ラインの立ち上げ業務のほかに、「未来工場プロジェクト」を発足し、将来の日清食品の工場のあるべき姿や実現に向けた構想について、若手メンバー内で議論を重ねている。

  • 5年後

    これまで以上の食の安全を届けるために、既存の設備の常識に捉われず、自動化可能な部分を模索し、自らの手で実現させていきたい。

  • 10年後

    国内工場での生産ライン立ち上げの実績を重ね、海外勤務も経験したい。世界中の食の安全・安心と、フードディフェンスの実現に貢献する。