日清食品グループ

リセット

製造工場での環境負荷低減

CO2排出量の削減

日清食品グループは、事業活動に伴う温室効果ガス (CO2) 排出量を、2020年度までに2005年度比30%削減※することを中期環境目標に掲げています (進捗状況は「環境管理体制」を参照) 。
また、2030年度までの環境戦略「EARTH FOOD CHALLENGE 2030」では、国内外のスコープ1と2の合計排出量を2018年度比30%削減し、サプライチェーン上で排出されるスコープ3の排出量を15%削減する目標を掲げています。この削減目標は、「Science Based Targets (SBT) イニシアチブ」によって、パリ協定と整合し世界の平均気温の上昇を産業革命前に比べて2℃を十分に下回る水準に抑える、科学的な根拠に基づいた目標であると認定されました。

  • 国内対象事業所における原単位 (製品重量当たり) での削減目標

環境管理体制

再生可能エネルギーの使用

CO2排出量を削減するため、LED照明や人感センサー照明などの省エネ設備の導入、ヒートポンプの設置、熱エネルギーの再利用などさまざまな取り組みを実施しています。また、一部製造工場では太陽光パネルを設置したり、バイオマスボイラーを使用しています。日清食品グループの技術・開発・研究の拠点「the WAVE」と日清食品滋賀工場に設置した太陽光パネルの発電量は、2019年度97,241kWhでした。2019年10月には香港FIT制度を活用して香港日清永南工場の屋根に太陽光パネルを導入し、稼働開始し約半年で37,417kWhを発電しました。
食べ終えた後の油汚れなどが付いたインスタントラーメンの容器はリサイクルが困難なことから、一般的には可燃ごみとして焼却処理されています。そこで、焼却に伴うエネルギーを用いた「ごみ発電電力」を使用することで、資源の有効活用につなげていく取り組みとして、2020年3月から、日清食品ホールディングス東京本社の使用電力の50%を「ごみ発電電力」にしました。また、2020年度から、国内工場を中心に専門業者による省エネ診断を実施する予定です。

2019年度に実施した製造工場での省エネ策事例

年間のCO2排出量削減効果 (t)

設備の更新・効率化
米国日清ランカスター工場 高効率ボイラーに更新 1,000
メキシコ日清レルマ工場 高効率ボイラーの導入 419
日清食品関東工場 ボイラーの更新および台数制御 326
珠海市金海岸永南食品 エアー配管の更新と改修 116
日清食品下関工場 ボイラーの更新 34
ぼんち東京工場 蒸気配管と蒸気トラップの更新による蒸気使用量の削減 24
珠海市金海岸永南食品 設備改修による蒸気使用量の削減 16
高松日清食品 冷凍機の更新 15
ぼんち神戸工場 外灯のLED化と冷蔵冷凍機の更新 10
西日本明星 照明のLED化 22
四国日清食品 15
メキシコ日清レルマ工場 10
日清食品下関工場 3
埼玉日清食品 1
日清化成関東工場 UVインキ硬化装置2台を省エネタイプに更新 3
永南食品永泰工場 太陽光発電付き屋外照明の設置 1
燃料転換
ブラジル日清イビウエナ工場 重油ボイラーから天然ガスボイラーへの燃料転換 4,245
ぼんち中央工業団地第2工場 洗浄工程の温水を重油ボイラーからバイオマスボイラーへの燃料転換 9
運用改善
インド日清ジガニ工場 バイオマスボイラーのメンテナンス強化による重油ボイラー使用頻度の低減 30
日清食品関西工場 ボイラー台数制御による蒸気使用量の削減 25
購入電力
日清エフ・ディ食品 CO2排出係数の低い電力会社に切り替え 1,389

CO2排出量

フロンへの対応

フロンの漏洩を防止するため、フロン排出抑制法に基づいた簡易点検と外部の専門機関による定期点検を実施しています。また、代替フロンのHCFC (R22冷媒など) については、2020年の全廃に向けて各製造工場で段階的に切り替えを進めています。
日清食品静岡工場は、冷凍機の新設に伴い冷媒に自然冷媒 (CO2) の機器を採用しました。また、カップ麺用乾燥具材を製造・販売する日清エフ・ディ食品の大型冷凍機は全て自然冷媒 (アンモニアとCO2) 冷凍機を使用しており、同じくカップ麺用乾燥具材の製造・販売する香川日清食品ではノンフロンのフリーズドライ冷却設備を導入しています。

廃棄物の削減

日清食品グループは、製造工程で発生する製品ロスの削減とリサイクルの促進に努めることで、ゼロエミッションを推進しています。廃棄物の多くを占める食品残渣は飼料・肥料化し、排水処理施設の改善による汚泥の減量と混合廃棄物のリサイクルにも取り組んでいます。なお、国内の製造工場では、再資源化率99.5%以上を2030年度まで継続して達成することを目標に掲げています。

廃棄物量と再資源化率

容器包装・梱包使用量の削減

製品における環境負荷低減のため、日清食品グループは「環境に配慮した容器包装設計の基本指針」を設けています。この方針に基づき、廃棄物の発生抑制、再使用、再生資源の利用を推進しています。
日清食品冷凍で製造・販売する自社ブランドの麺製品は、ほぼ全てプラスチック製トレーを使用していません。パスタや焼そばの製品は、スープを麺の上に直接充填し急速凍結する技術を採用しています。これにより、「液体スープ」のパックを完全に排除し、パッケージに必要な原料を減らしています。
また、梱包材に用いる段ボールのサイズを小さくすることで資材使用量の削減を図っているほか、製品を天地交互に詰めて梱包する「オポジット方式」を採用し、1箱当たりの製品収納数を増やしています。

2019年度に実施した容器包装・梱包使用量の事例

年間の使用量削減効果 (t)

プラスチック
日清食品 段ボールに使用されているホットメルトの変更 10
日清シスコ 「シスコーンBIG」の包装設計の見直し 9
「ごろっとグラノーラ」の包装設計の見直し 13
ぼんち 「海鮮揚煎」シリーズのリニューアルに合わせた包装サイズの見直し 7
段ボール
日清食品 一部製品の段ボール材質の見直し 428
明星食品 大盛カップ焼そばと、カップスープの段ボール材質の見直し 52
日清シスコ 「チョコフレーク」の梱包にオポジット方式を採用 123
ぼんち 「海鮮揚煎」シリーズのリニューアルに合わせた段ボールサイズの見直し 30

リサイクルによる有効活用

日清シスコ東京工場では、これまで焼却処理していた廃植物油を、工業用製品や石鹸などにリサイクルすることで、年間約3tの廃植物油を有効活用することができました。なお、日清食品と明星食品では、原材料の在庫情報を共有しており、製品の終売時は原材料を譲り合うことで、廃棄ロスを減らすよう努めています。

容器包装の再製品化

容器包装を利用している企業は、容器包装リサイクル法により容器包装の「再製品化義務」が課せられています。日清食品、明星食品、日清食品冷凍、日清チルド、日清シスコ、日清ヨーク、ぼんちは、容器包装の再製品化を公益財団法人日本容器包装リサイクル協会に委託しており、製造・販売した製品の重量に応じて、紙製容器包装とプラスチック製容器包装の再製品化実施委託料を支払っています。市町村が家庭から分別収集する容器包装ごみ (資源物) は、同協会に委託された事業者を通じて再生原料にリサイクルされ、パレット、擬木、ベンチや古紙再生ボードなどへと新たに生まれ変わっています。

廃棄物の適正処理

日清食品グループは、「産業廃棄物処理マニュアル」を重要規程に位置付けており、国内グループ各社は同マニュアルに従って産業廃棄物の処理を業者委託しています。委託契約に際しては、日清食品グループの書式を用いること、独自のチェック表を用いて委託先の実地確認や評価をすることなどが定められています。委託契約、産廃マニフェスト、廃棄物の排出量などの情報は日清食品ホールディングス環境推進部に適宜送付され、工場と環境推進部で内容をダブルチェックしています。
製品の廃棄処理は原則パッカー車 (機械式ごみ収集車) による収集とし、パッカー車による収集が不可能で通常トラックにより収集する場合は、収集運搬から処分場までの現場立ち会いを必ず実施しています。また、焼却や粉砕時の写真を撮影し、マニフェストとともに5年間保管しています。

水使用量の削減

日清食品グループ各製造工場では、製造工程に必要な水の使用量を削減するとともに、冷却に使用した水を工場設備の清掃に利用するなど、水の再利用に努めています。また、日清食品関西工場では、水処理にAIを導入して水使用量の削減を進めています。従来、水処理装置 (ろ過機) の洗浄回数と洗浄時間は、オペレ―ターが決め、手動で洗浄していましたが、これをAIが判定し自動洗浄することで、必要最低限の水使用量で洗浄することが可能になります。
水使用量については、2030年度までに売上100万円当たり (IFRS基準) 12.3㎥とする目標を掲げています (2019年度は11.6㎥)。

2019年度に実施した製造工場での水使用量削減事例

年間水削減量 (t)

ブラジル日清 イビウエナ工場 水使用量の見える化による社員への啓発と、節水 15,120
ブラジル日清 ゴロアドゴイダ工場 処理排水を工場内緑地に散水として使用 14,400
四国日清食品 社員に向けた節水への注意喚起 11,389
米国日清ランカスター工場 高効率ボイラーへの更新および水処理薬品の変更 8,700
ぼんち山形工場 浸漬タンクへの米搬送を水搬送からエアー搬送に変更 7,680
米国日清ガーデナ工場 ボイラーのブロー率の低減 (ボイラーから排出する水の削減) 7,325
ぼんち神戸工場 フライヤー循環冷却水の削減 1,860
日清エフ・ディ食品 工場内使用ホースへのストップバルブ取付けによる節水 1,720
日清食品関西工場 AIによる水処理装置(ろ過機)の稼働による洗浄水の削減 1,000
東莞日清包装 処理排水の再利用 750
味日本 チラー水の循環と高圧洗浄機採用によるロス削減 500
永南食品永泰工場 生産用冷却水の再利用 417
高松日清食品 長期休非稼働における排水処理給水量の削減 240
日清化成関東工場 コンプレッサー用冷却塔給水装置のデジタル化 181
ハンガリー日清 高圧洗浄機の導入 85
ぼんち東京工場 蒸気配管と蒸気トラップの更新による節水 79
ハンガリー日清 クローズ蒸気回収装置の導入により、蒸気をボイラー給水として利用 25
廣東順徳日清食品 脱臭装置と油煙浄化装置に使用する水の再利用を開始 20

水使用量

環境汚染防止

日清食品グループの各製造工場では、大気汚染の原因となるSOx (硫黄酸化物)、NOx (窒素酸化物)、水質汚濁の指標となるBOD (生物化学的酸素要求量) やCOD (化学的酸素要求量) の基準値において、法令・条例基準よりも厳しい自主基準値を定め、その数値を監視しています。また、設備が破損し環境汚染物質が工場周辺に流失した場合に備えた 緊急事態対応手順書を策定しており、緊急事態を想定した訓練を定期的に実施しています。なお、2019年度における環境に関する重大な事故、訴訟は発生していません。

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