日清食品グループ

リセット

生物多様性の保全

森林整備活動の実施

適切に管理されていない森林は、CO2の吸収力低下や土砂災害、風雪災害の要因になるほか、生態系にも影響を及ぼします。東京都八王子市にある日清食品グループの技術・開発・研究の拠点「the WAVE」では、2016年から年に1回、NPO法人「緑サポート八王子」と東京都環境局職員による協力のもと、近隣の緑地保全地域で社員とその家族による森林整備活動を実施しています (2019年度は天候不順と新型コロナウイルス感染症の影響で開催中止)。
この活動では、森林内に日光が入るよう間伐作業と下草刈りを行うほか、子ども向けの工作体験、シイタケの植菌といった森の恵みを享受する時間も設けています。これまでに研究所員とその家族の合計69名が参加しました。

昆虫が生息しやすい環境を整備

長野県小諸市では、115種のチョウ類が確認されており※1、浅間高原には長野県の天然記念物に指定されているミヤマモンキチョウ、ミヤマシロチョウも確認されるなど、希少な種類が生息、生育しています。しかしながら、「長野県版レッドリスト (動物編) 2015年」(絶滅のおそれのある野生生物のリスト) には、586種の昆虫類が掲載されており、長野県内には絶滅の危機にある昆虫が多く、対策が求められています。

そこで、日清食品グループは2017年11月から、長野県小諸市にある「安藤百福記念 自然体験活動指導者養成センター (略称:安藤百福センター)」の敷地内にビオトープ※2を造成し、昆虫が棲みやすい環境を整える活動を実施しています。
また、生物多様性への関心を高めるため、このビオトープにやってきた昆虫の写真を一般の方から募集し、それをまとめた昆虫100種のデジタル図鑑を制作しました。こうした取り組みが評価され、国連生物多様性の10年日本委員会 (UNDB-J) が主催する「生物多様性アクション大賞2018」を受賞したほか、公益財団法人 日本自然保護協会が主催する「日本自然保護大賞」に2年連続で入選しました (2018年、2019年)。

ビオトープに関するこれまでの歩み

実施日 参加者数 活動内容
2017 11月10日~12日 グループ社員23名、地元ボランティア6名
  • 日清食品グループ社員がビオトープ造成場所の草刈りや土地の整備を行った。
  • 昆虫写真家で日本昆虫協会理事の海野和男氏による小諸市の自然環境や昆虫の生態に関する講義や、ビオトープの設計を手掛けた造園家の河合嗣生氏による、フィールド観察を実施した。
2018 5月11日~12日 グループ社員15名、一般参加者計339名
  • 日清食品グループ社員と一般参加者とで、チョウの食草や蜜源植物となる草花を植栽した。また、海野氏による一般参加者向けの「昆虫撮影会」や、昆虫の住処となる「昆虫ハウス」作りを行った。
  • 小諸市内に生息する絶滅危惧種の保護対策を一層推進するため、日清食品ホールディングス株式会社、長野県、長野県小諸市、安藤百福センターの4者で、「生物多様性保全パートナーシップ協定※3」を締結した。
11月3日 グループ社員14名
  • ビオトープの草刈り、落ち葉掻き、花の種植えに加え、シイタケのほだ木でクワガタの産卵場所作りを行った。
  • ビオトープを訪れた昆虫を把握・記録するため、2018年5月より安藤百福センターのウェブサイト内に「小諸絶滅危惧種ビオトーププロジェクト」の特設サイトを設置し、一般の方からの写真投稿を受け付けた。2018年11月までに投稿数278枚、絶滅危惧種4種を含む計151種類の写真が集まった。
2019 3月
  • 投稿された写真の中から昆虫写真100枚を集め、「昆虫100種大図鑑」を完成させ、安藤百福センターのウェブサイトに掲載した。
    昆虫100種大図鑑
  • 昆虫類相の変化を継続的に把握し、今後のビオトープの維持・管理に反映するため、2019年5月~7月に「昆虫類モニタリング調査」を実施した。現地で確認された昆虫類は、ビオトープ整備直後の2018年度調査において68科163種であったものが、整備から1年が経過した2019年度調査においては、109科268種と科数、種数ともに増加していた。
  • ※1「第2次小諸市環境基本計画 (改訂)」(長野県小諸市 環境水道部) より
  • ※2ドイツ語の「BIO」(生きもの) と「TOP」(場所) から成る合成語で、地域の野生の生きものが生息、生育する空間
  • ※3長野県内の自然環境や生物多様性の保全活動に市民団体と企業、学校などが協働して取り組むことを約束したもの

持続可能な調達

COLUMN

安藤財団による自然に親しむ機会の創造

自然体験活動の提供

「安藤百福記念 自然体験活動指導者養成センター (略称:安藤百福センター)」は、子どもたちの自然体験を推進する人材の育成やアウトドア活動の普及を目的に、2010年5月に長野県小諸市に設立した施設です。浅間連峰が一望できる約52,500m2の敷地には豊かな自然が広がり、自然体験活動やアウトドア、環境教育など、指導者研修や研究・会議の施設として利用されているほか、自然体験活動に関する講座を開催しています。なお、安藤百福センター内には日本ロングトレイル協会の事務局が置かれており、毎年「ロングトレイルシンポジウム」を共催するなど、同協会と連携してロングトレイルの普及・振興を支援し、「歩く文化」の醸成を図っています。
また、敷地内の森には、著名なデザイナーや建築家がデザインしたツリーハウスを7棟展示し、自然とアートとが共鳴する空間を作り出しています。この森を会場に、毎年野外イベント「小諸ツリーハウスプロジェクト」を開催しています。2019年11月のイベントでは、火おこしやツリークライミングなどのアウトドア体験、自然の素材を使ったアートワーク体験のほか、地元の食材を使った料理の提供や野外ライブなどを実施し、2,000人以上の来場者を迎えました。

子どもたちの自然体験活動を支援

安藤スポーツ・食文化振興財団は、「自然体験活動は子どもたちの創造力、チャレンジ精神を育む」という考えのもと、自然体験活動の一層の普及と活性化を図るため、2002年から「トム・ソーヤースクール企画コンテスト」を開催しています。このコンテストは、全国の学校や団体からユニークで創造性に富んだ自然体験活動の企画案を公募し、選考の上、50団体に実施支援金を贈呈しています。また、毎年1月には支援団体から提出された実施報告書を審査し、優秀団体を表彰しています。
2019年度「第18回トム・ソーヤースクール企画コンテスト」には、214件の応募がありました。コンテストの結果や活動内容はウェブサイト「自然体験.com」で公開しています。

自然体験.com

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