安藤財団の取り組み
安藤財団 (安藤スポーツ・食文化振興財団)
安藤スポーツ・食文化振興財団 (略称:安藤財団) は、創業者・安藤百福が私財を提供して1983年に設立した公益財団法人です。「食とスポーツは健康を支える両輪である」という理念のもと、陸上競技への支援、自然体験活動の普及に取り組んでいるほか、発明記念館の運営、新しい食品の創造につながる研究、開発を奨励する表彰事業を実施しています。日清食品グループは安藤財団の理念に賛同し、その活動を積極的に支援しています。
体験型食育ミュージアム
安藤財団は、発明・発見の大切さを伝え、創業者・安藤百福の「クリエイティブシンキング=創造的思考」を楽しく学べる体験型食育ミュージアム「カップヌードルミュージアム」 (正式名称:安藤百福発明記念館) を、大阪府池田市と神奈川県横浜市で運営しています。
館内には、インスタントラーメンの発明や発展に関する展示のほか、小麦粉をこねて麺を作るところから始める「チキンラーメンファクトリー」、スープや具材を選び世界で一つだけのオリジナルカップヌードルを作る「マイカップヌードルファクトリー」などの体験工房もあります。2021年度の来館者数は、大阪池田12万人 (1999年の開館から累計1017万人)、横浜31万人 (2011年の開館から累計948万人) でした。
- ※両ミュージアムとも、公益財団法人日本博物館協会が定める「博物館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」に則り、感染拡大防止策を講じた上で運営しています。






- 上段:カップヌードルミュージアム 大阪池田
- 下段:カップヌードルミュージアム 横浜
スポーツ支援

安藤財団は、2013年から公益財団法人日本テニス協会主催の男子ジュニア育成プログラムを後援しています。ジュニア選手の強化を目的に、全国大会等の成績から選別された選手を対象に、プロコーチが1年間にわたって指導していくもので、2019年度は、トップジュニアキャンプ※ を3回 (延べ79名参加)、ナショナルジュニアキャンプを22回 (延べ227名参加)、海外遠征を16回 (延べ79名参加)にわたって実施しました。2017年11月に日清食品ホールディングスと所属契約を締結した綿貫陽介選手は、2013年のトップジュニアキャンプの参加経験者です。
また、2015年からは日本陸上競技連盟と協力し、若手陸上競技選手の海外挑戦を支援する「安藤財団グローバルチャレンジプロジェクト」を実施しています。国際大会でメダル獲得を目指す満16歳以上の実業団に属さない個人が対象で、学校の長期休暇などを活用し、世界のトップ選手が集う環境で経験を積むことを支援するもので、延べ48名の若手アスリートを支援してきました。
- ※2020年度は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、国内キャンプを規模縮小して開催し、海外遠征を中止しました。また、新たにオンラインによるトレーニング支援や、栄養に関する指導などを実施しました
新しい食の創造を支援
安藤財団は、創業者・安藤百福の理念である「食(しょく)創(そう)為(い)世(せい) (世の中のために食を創造する)」に基づき、1996年に独創的な加工食品の開発を後押しするため、ベンチャーを奨励し新しい食品創造を顕彰する「食創会」を設立しました。以降、同財団が「食創会」を主宰し、新しい食品の開発と食科学の振興に貢献する独創的な基礎研究や食品開発、ベンチャー支援を目的に「安藤百福賞」を制定しています。大賞には1,000万円、優秀賞には200万円、若手研究者や中小企業の開発者が対象の発明発見奨励賞には100万円を副賞とし、研究者や起業家の活動を支援しています。2020年度の大賞は、「アディポネクチン※」の発見者であり、「メタボリックシンドローム」提唱者の松澤佑次氏 (住友病院名誉院長) に贈呈しました。
また、同財団は日清食品とともに、食科学の発展に寄与する研究に取り組む大学院生を支援する給付型奨学金「日清食品・安藤百福 Scholarship」を創設しました。2021年度は、大学院生100名に年100万円の奨学金を給付します。
- ※脂肪細胞から分泌される善玉の生理活性物質