野口宇宙飛行士、技術報告のため「インスタントラーメン発明記念館」に来館。
地元小学生や池田市民に迎えられて、野口宇宙飛行士が「インスタントラーメン発明記念館」へ。
安藤百福と固い握手を交わし、館内を見学したあと「技術報告」を行い、「スペース・ラム」の機能とおいしさを絶賛した。
安藤百福に「飛行記念品」の盾を贈る野口宇宙飛行士
2005 (平成17) 年10月21日、野口聡一宇宙飛行士が大阪府池田市の「インスタントラーメン発明記念館」を訪問した。これは、スペースシャトルに搭載した「スペース・ラム」についての評価や感想を、発案者である安藤百福や開発スタッフに直接報告したいというJAXA (宇宙航空研究開発機構) の意向で実現したものであった。
この日、記念館前の通称 “麺ロード”沿いには、池田市立呉服 (くれは) 小学校の児童や池田市民が約100mにわたって並び、野口宇宙飛行士が現れると呉服小学校のブラスバンド部の演奏が始まり、沿道の人たちから歓声が沸いた。
野口宇宙飛行士は大きく手を振りながら記念館に向かい、正面玄関前で待っていた安藤百福と固く握手、開ロー番、「おいしいラーメンを作っていただきありがとうございました」とお礼の言葉を述べられた。これに応えて安藤百福も野口宇宙飛行士の労をねぎらった。
歓迎の演奏をした呉服 (くれは) 小学校
ブラスバンド部の児童に囲まれて記念撮影
その後館内を見学、「スペース・ラム」の展示コーナーでは、野口宇宙飛行士から安藤百福へ「飛行記念品」の盾が贈られた。
記念植樹の後、野口宇宙飛行士は、2階のセミナーホールにおいて、安藤百福をはじめ日清食品の関係者130名を前に「技術報告」を行った。このなかで野口宇宙飛行士から、「スペース・ラム」が宇宙では、機能的にも味の面でもパーフェクトであったこと、フライト2日目に最初に食べたのは「とんこつ味」であったこと、ロシア人、アメリカ人クルーにも「カレー味」「みそ味」が好評だったことなどが披露された。
中央研究所の開発スタッフからは、「グローバルスタンダードになるか」「字宙ではどんな機能性食品が望まれるか」などの質問があり、野口宇宙飛行士から貴重なアドバイスをいただいた。
この日の模様は多くのメディアで取り上げられ、大きな話題となった。
中庭で記念植樹
「スペース・ラム」を手に「技術報告」