2007
袋めん、カップめんのメーカー希望小売価格を平均7〜11%値上げ。
日清食品は、2008年1月1日の出荷分から、袋めんとカップめんのメーカー希望小売価格を7〜11%値上げすることを表明した。
2007 (平成19) 年9月5日、日清食品は、袋めんとカップめんのほぼ全品について、2008年1月1日の出荷分から、メーカー希望小売価格を7〜11%値上げすることを発表した。これは17年ぶりのことであり、その背景には、小麦粉をはじめとする原材料の世界的な高騰がある。
小麦価格上昇の要因には、中国やインドなど新興国の経済成長により需要が急増していること、小麦輸出国オーストラリアの干ばつにより不作となっていることのほか、石油に代わる燃料としてバイオエタノールが注目され、小麦からトウモロコシへ作付け転換する動きが活発になっていることなどが挙げられる。さらに、アメリカのサブプライム住宅ローン問題を契機に、資源や穀物相場に資金が流れ込んでいることも影響している。政府は、小麦の売り渡し価格を2007年4月に1.3%、さらに10月には10%の大幅引き上げを実施した。小麦粉以外にも、めんを揚げる際に使うパーム油や容器のプラスチック類などの原材料も価格が上昇している。
日清食品の原材料調達コストは前年に比べて数十億円単位で上昇しており、原材料の見直しなど合理化努力をしたが価格維持は困難であることから、業界に先駆けて値上げを表明した。