創業者・安藤百福の生誕100年を記念して、さまざまなイベントを展開

2010年3月、創業者・安藤百福の生誕100年を記念するイベントが各地で開催された。第1弾は、3月1日に売り出した「百福長寿麺」。創業者の長寿にあやかって、麺は約1メートルの長さから切り出し、具材のかまぼこに「福」の字を入れた。また、同時発売した「チキンラーメン」「カップヌードル」は発売当時の値段で売り出し、こちらも即完売するほど大評判であった。


3月5日には、「インスタントラーメン発明物語 安藤百福伝」がTBS系列で全国放送された。昼間の放映にもかかわらず、関西地区を中心に話題を呼んだ。
さらに、「インスタントラーメン発明物語 ~安藤百福生誕百年記念展~」の記念イベントを開催 (3月27日~4月4日) 。安藤百福の足跡をたどる本人の言葉や識者の論評、当時の写真や新聞記事を紹介したコーナーのほか、「チキンラーメン」の製造工程をデモンストレーションしたコーナーなど。なかでも人気が高かったのは、参加者自らオリジナルの「カップヌードル」を作ることができる体験工房で、連日多くの来場客で賑わった。その他にも、キッチンカー「チキンラーメン号」での「チキンラーメン」や宇宙食ラーメン「スペース・ラム」の試食会など、楽しい企画に開催期間中約10万人の来場者が訪れ、笑顔あふれるイベントとなった。
また、「チキンラーメン」発祥の地である大阪府池田市に建つ「インスタントラーメン発明記念館」でも3月27日~5月10日に、「インスタントラーメンを科学しよう!」と題した特別展示が催された。
安藤百福は、世界初のインスタントラーメンである「チキンラーメン」を、そして世界初のカップ麺である「カップヌードル」を発明し、日本のみならず世界の食文化に革命をもたらした人物である。今では世界中で年間約1,000億食が消費される“世界食”となったインスタントラーメン、その発明の原点は安藤百福から始まった。この特別展示では、「チキンラーメン」「カップヌードル」、そして宇宙食ラーメン「スペース・ラム」を中心に、インスタントラーメンに秘められたさまざまな知恵や工夫を、科学の視点から紐解いていこうという企画である。来館者に発明・発見の大切さとともに、“食”の喜びや楽しさを体感していただくことを意図した展示が好評を博した。
記念イベントは、国内だけにとどまらず海外でも開催され、香港日清ではショッピングモール「オリンピアシティ」にて、「安藤百福先生 生誕百周年/日清カーニバル」が開催された (5月13日~16日) 。同イベントは、子供たちの食育をテーマとした料理教室や、100周年にちなんだゲームなどで盛り上がり、期間中多くの来場者が訪れた。
2010年で生誕100年を迎えた創業者・安藤百福を記念するイベントはいずれも大盛況を博し、成功裏に幕を閉じた。