インドネシア日清(生産職)
2022年入社
Hさん


工場長兼副社長として
人生2度目のインドネシア勤務
前職の製薬会社では6年間にわたり、インドネシアの工場において生産本部長として、工場運営に携わってきました。転職に際してはグローバルな環境で活躍ができることを求めていて、中でも衛生面が重視される点で製薬親和性が高い業界であること、インドネシアの工場での長期勤務経験を評価してくれたことから、日清食品への入社を決めました。インドネシア日清で工場長兼副社長として再び念願の海外勤務が叶い、嬉しかったです。
インドネシア日清では、前任の工場長からの引継ぎを受け、設備の整備、コストダウン、人材育成など工場の運営全般を担っています。海外における日清製品の拡販にあたっては、土地ごとの文化的背景や、現地の競合製品との折り合いのつけ方を踏まえて戦略を練ることが重要。現地マーケットの状況をより肌で感じやすい組織で協議、決定していく体制がとられています。

現地の声を活かし自走する現場へ
一人ひとりが課題に向き合う工場づくり
いま取り組んでいる課題の一つに、人材・組織育成があります。工場をより活気づかせ、インドネシアで深く愛される製品をつくるためには、日本人社員による意思決定だけでなく、現地のみなさんの生の声を吸い上げて協業していくことが欠かせないと考えています。そのために意識しているのが普段のコミュニケーションを増やすこと。特に各マネージャーとは、勤務中に手が空けばカジュアルな面談を実施しています。これを重ねていくことで、いずれは誰からも積極的に意見が上がってくるような、自走性が高い現場にしていくことが今後の目標です。
最近では現地社員の方から、いままでエンジニア部門にしかいなかった技術者を生産部門にも配置したいという提案がありました。機械設備の軽微な不具合は生産部門内で解消できるようにすることで、効率化を進めるというアイデアです。このように部門間の役割を染み出させていくことで、複合的な課題についても一人ひとりが考えられるような状態を目指したいですね。

イスラム圏における日清の最先端
ハラル製品の可能性を広げていく
前職を合わせると10年近くインドネシアで勤務してきたことで、この国の文化については理解が深まっていると自負しています。日に5回行うお祈りのため休憩時間を調整したり、ラマダン(断食月)の間は全体的に落ちる作業効率を計算に入れる必要があったりと、大切にしなければならない風習がたくさんありますね。
インドネシア日清は、現時点では海外拠点の中で唯一、製造する全製品でハラル認証を受けている工場でもあります。ハラル製品は、豚肉などイスラム法で禁止された食材を使わないだけでなく、定められた手順や手法で生産を行う必要があるため、工場生産の視点から見るとハードルの高いものです。だからこそ、国民の9割がイスラム教徒であるインドネシアで受け入れられているという事実がブランド力になり、私たちの工場のノウハウは高い価値を持っています。

日本食ブームを追い風に
日清基準を世界に根付かせたい
インドネシア国内での日清食品のシェアは、日本と比べてまだまだ低く、ライバルを追いかけなければいけない状態です。競合の大手企業製品との差別化を図るべく価格帯を調整しているほか、もう一つ進められているのが「日本らしさ」を持たせた商品の提供。インドネシアはいま日本食ブームで、人々の食の関心が高まっている中、日清の製品を浸透させていく絶好のチャンスです。
これを逃さず貢献するために、安定的・効率的な生産をしっかり支えていくこと、インドネシア日清をより良い工場にしていくことが目下の目標です。インドネシアの文化を踏まえつつ、日清基準の製品づくりを現地に波及させ、根付かせていきます。ラインの整備やノウハウの確立化を進め、将来的には近隣のイスラム圏にも日清の商品を展開していけるよう、取り組んでいきたいと考えています。