日清食品グループ

リセット
2018.10.22 日清食品ホールディングス

お知らせ

日清食品グループ独自の「ヒアルモイスト乳酸菌」が、皮膚細胞にヒアルロン酸を作らせる効果と、皮膚の紫外線ダメージを軽減する効果を発見

日清食品ホールディングス株式会社 (社長:安藤 宏基) は、日清食品グループ独自の「ヒアルモイスト乳酸菌 (ラクトバチルス・ガセリ N320株)」に、ヒトの皮膚細胞がヒアルロン酸を作る働きを高める効果と、皮膚の紫外線ダメージを軽減する効果があることを発見しました。

ヒアルロン酸を作らせる効果に着目した商品を2019年1月頃に発売予定
日清食品グループの研究拠点「the WAVE」のグローバルイノベーション研究センターでは、健康科学に関する専門研究部門を設け、乳酸菌の健康効果に関する研究を進めています。近年、健康科学分野において皮膚関連のニーズが高まっていることから、皮膚の乾燥の緩和や紫外線ダメージの緩和に効果のある乳酸菌の探索を行う中で、日清食品グループの微生物ライブラリーの中から乳児由来の「ヒアルモイスト乳酸菌」を発見しました。
この「ヒアルモイスト乳酸菌」を継続的に摂取する臨床試験 (臨床試験①参照) を実施した結果、皮膚水分量、皮膚科医による医師所見、被験者によるアンケート調査のいずれにおいても、摂取後に皮膚の乾燥が抑えられ、顔の肌のつやなどが改善されたことが実証されました。
また、別の臨床試験 (臨床試験②参照) では、紫外線曝露された皮膚の炎症、色素沈着が抑えられ、皮膚の紫外線に対する抵抗力が向上し、色素沈着の原因になるメラニンを作る働きを抑える効果があることも実証されました。
今後、「ヒアルモイスト乳酸菌」の詳細なメカニズムと新規機能性について研究を継続するとともに、「ヒアルモイスト乳酸菌」を誰でも手軽に摂取できる商品を開発し、2019年1月を目処に発売する予定です。

ヒアルモイスト乳酸菌(ラクトバチルス・ガセリ N320株) について

ラクトバチルス・ガセリは、ヒト腸内乳酸菌の中の最優勢種の一種であり、ヨーグルトやサプリメント等の食品にも数多く使われている乳酸菌です。
乳酸菌N320株は、日清食品グループの微生物ライブラリーの中から発見した乳児由来の乳酸菌です。ヒト皮膚細胞にヒアルロン酸を産生させる働きが強く、また、色素細胞のメラニンの産生を抑える働きが強い株です。
[URL] http://www.nissinhealth.jp/hyalmoist/

臨床試験①「空気が乾燥しやすい時期に皮膚の乾燥が緩和されることを確認」

皮膚の乾燥を自覚する成人43名を2群に分け、一方の22名には「ヒアルモイスト乳酸菌を含む飲料100mL (被験食)」、もう一方の21名には「ヒアルモイスト乳酸菌を含まない飲料100mL (プラセボ食)」を8週間飲用していただきました。なお、本試験は2017年2月から5月の空気が乾燥しやすい時期に実施しました。
その結果、被験食を飲用した被験者は、プラセボ食を飲用した被験者に比べて統計学的に有意に頬の皮膚水分量が増加しました (図1)。また、皮膚科医による医師所見評価についても、被験食を飲用した被験者は、頬および背中の皮膚の乾燥所見につき、プラセボ食を飲用した被験者に比べて有意な改善がみられました (図2)。さらに、女性被験者のアンケートの結果でも、被験食を飲用した被験者において、プラセボ食を飲用した被験者に比べて顔の肌つや、洗顔後のつっぱり感の改善が認められました (図3)。
なお、この成果は日本農芸化学会2018年度大会において発表しています。

臨床試験②「紫外線ダメージが緩和されることを確認」

一般的な日本人の皮膚分類に該当するフィッツパトリックスキンタイプⅡあるいはⅢ (紫外線により赤くなった後黒くなる皮膚質の方) の成人70名を2群に分け、一方の35名には「ヒアルモイスト乳酸菌を含むカプセル2粒 (被験食)」、もう一方の35名には「ヒアルモイスト乳酸菌を含まないカプセル2粒 (プラセボ食)」を8週間、1日1回摂取していただきました。摂取前後で被験者背部に紫外線を照射し、人工的に日焼けを引き起こしました。なお、本試験は2017年9月から12月に実施しました。
紫外線曝露により皮膚色が黒くなりやすい被験者は、皮膚の炎症や色素沈着が認められましたが、被験食を摂取した被験者は、プラセボ食を摂取した被験者に比べて、統計学的に有意に紫外線照射部位の炎症が抑えられ、色素沈着が抑えられる傾向にあることが認められました (図4)。また、紫外線曝露により皮膚色が黒くなりやすい被験者において、被験食を摂取した被験者においてのみ、摂取前後の皮膚の紫外線抵抗力が向上しました (図5)。さらに、皮膚に関するアンケートでは、被験食を摂取した被験者では、摂取4週目と8週目において、顔の肌色・くすみ、顔のべたつき・油感の項目に有意な改善が認められました (図6)。
なお、この成果は日本食品科学工学会第65回大会において発表しています。
ページトップヘ