サプライチェーンマネジメント
方針
日清食品グループでは、2017年に経営会議での承認を経て、「日清食品グループ持続可能な調達方針」を制定しました。食の安全に加え、地球環境と人権が尊重され、合法的に生産された原材料の調達を進めていくことを方針の一つに掲げており、日々の調達活動は調達方針に沿っていることを継続的に確認しながら実施しています。また、持続可能な調達には、サプライヤーの協力も重要です。当社グループは、すべての一次サプライヤーに対して調達方針を周知し、その内容を確認したことを示す署名を得ています。また、資材調達に関連する各部門への理解浸透を目的として、当社グループの調達方針や持続可能な調達への取り組みに関する講座を企業内大学「NISSIN ACADEMY」に設けています。
重要なサプライヤーの特定
持続可能で安全・安心な製品を製造するには、サプライヤーとの連携が欠かせません。当社グループでは、原材料の調達量や取引高に加え、環境・人権リスクが高いコモディティ (原材料などの一次産品) の取り扱い有無に基いて、重要なサプライヤーを特定しています。重要なサプライヤーのうち、特に環境や人権・労務環境に関するリスクが高いと判断したサプライヤーには、日清食品ホールディングス 資材部とサステナビリティ委員会のメンバーが現地を訪問し、国際基準に基づいたアセスメントを実施します。
新規取引先の選定方法
「日清食品グループ持続可能な調達方針」は、新規サプライヤーを選定する際にも重要な基準となります。当社グループでは、調達方針に基づいたセルフチェックを取引開始前に依頼することで、新規サプライヤーが当社グループの定める基準を満たしているかを確認しています。また、サプライヤー候補のうち、調達方針をより高い水準で満たしている企業を優先して選定しています。
- 「日清食品グループ持続可能な調達方針」で定める内容
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- ・汚職・贈収賄禁止、反競争行為の防止
- ・環境汚染の防止、生物多様性の尊重、農薬の使用制限
- ・児童労働の禁止、強制労働の禁止、虐待・ハラスメントの禁止、適切な賃金の支払い
- ・各国の法令遵守
取り組み
SAQ調査
国内の全サプライヤーに対して、「日清食品グループ持続可能な調達方針」に関するSAQ (Self-Assessment Questionnaire) 調査を2023年から実施しています。調査内容は、調達方針の項目にあわせて構成され、質問項目はUNGJ (グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン)の「CSR調達セルフ・アセスメント」に基づいて作成されています。調査結果の得点が低いサプライヤーには、取り組み改善に向けて面談を実施し、各項目の評価の詳細や改善点についてフィードバックしています。
- 「日清食品グループ持続可能な調達方針」に関するSAQ調査を構成する5分野
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- ・食の安全・安心
- ・法令・倫理の遵守
- ・地球・環境
- ・人権の尊重
- ・コミュニティとの共生
サプライヤー監査
SAQ調査結果の得点が低いサプライヤーや、重要なサプライヤーのうち環境や人権・労務環境に関するリスクが高いと判断されるサプライヤーを中心に、日清食品ホールディングス 資材部がサプライヤーの生産工場などを訪問し、調達方針に基づく監査を行っています。監査で基準を満たしていない事象が見つかった場合は、1年以内に改善することを要求しています。さらに、1年以内に改善が見られない場合は契約を解除します。
関連データ
調達金額の地域別構成比
対象：日清食品
| 2022年度 | |
| 日本 | 91% |
| 中国 | 5% |
| その他アジア | 3% |
| 欧州やその他地域 | 0.1%以下 |
重要なサプライヤー
対象：日清食品
| 2022年度 | |
| 重要なサプライヤーの総数 | 53社 |
| - その内、一次サプライヤーの数 | 49社 |
| - その内、二次以降のサプライヤーの数 | 4社 |
| 重要な一次サプライヤーに対する調達金額の割合 | 77％ |
SAQ調査
対象：日清食品
| 2022年度 | |
| SAQ調査を実施したサプライヤーの総数 (重要なサプライヤーの数) | 194社 (51社) |
| - その内、A評価のサプライヤー数 | 97社 |
| - その内、B評価のサプライヤー数 | 76社 |
| - その内、C評価のサプライヤー数 | 18社 |
| - その内、D評価のサプライヤー数 | 3社 |
- ※A評価80～100点、B評価60～79点、C評価40～59点、D評価39点以下（100点満点中）