価値創造プロセス
価値創造プロセス
日清食品グループは、創業者精神に基づき、6つの経営資源(資本)や強みであるブランディング・マーケティング・イベーションを駆使し、魅力的な製品を生み出すことで、経済価値と社会的価値を創出しています。この一連のプロセスを循環させることによって創業者精神を体現し、持続的な成長を目指す――これが当社グループの価値創造プロセスです。
100年ブランドカンパニーに向けた
価値創造プロセス
原点となる理念と解決したい社会課題
日清食品グループの創業の原点は、戦後の食糧難という社会課題解決への挑戦でした。創業から60余年、いま世界は新たな環境・社会課題に直面しています。とりわけ当社グループが解決しなくてはならないのが、枯渇する資源や気候変動といった「Planetary Health(Sustainability)」に関する課題と、オーバーカロリー、隠れ栄養失調といった「Human Well-being」に関する課題です。当社グループは、こうした環境・社会課題を解決するために、常に新しい食の文化を創造し続ける“EARTH FOOD CREATOR(食文化創造集団)”として、持続的成長を目指します。
資本
日清食品グループの事業活動を支えているのが、財務資本をはじめ、食文化創造集団である人材、優れたブランド力など、6つの資本です。これらの資本を蓄積し、不確実性の高い社会環境の中で適切な配分を見極め、最大限に活用することで、新しい食文化の創出と、グループの持続的な成長へとつなげています。
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財務資本
健全な財務体質と高い収益性- 親会社所有者帰属持分比率:60.8%
- Net debt/EBITDA:△0.4x
- フリーキャッシュフロー:328億円
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人的資本
事業を支える食文化創造集団- 女性管理職:5.8%
- 社員エンゲージメント (企業理念への共感):78%
- 海外国籍従業員比率:55%
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製造資本
グローバルな事業活動を支える製造拠点と高い品質- グループ生産拠点:国内36社/海外26社
- 設備投資額:327億円
- 関西工場不良品発生率:100万分の1以下
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社会・関係資本
優れたマーケティングノウハウに培われたブランド力- 広告宣伝費:189億円
- お客さまの声をもとにした製品改善: 33件(年間)
- カップヌードル販売国数100カ国以上/販売額約2,000億円(当社調べ)
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知的資本
技術革新力を支えるR&D拠点と新規事業への投資- グループ全体保有特許数:国内482、海外746*
- 研究開発費:114億円
- 新規事業投資:既存事業コア営業利益の5~10%程度
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自然資本
EARTH FOOD CHALLENGE 2030による
「資源」と「気候変動」への取り組み- 取水量(国内外):10.5m³/百万円
- CO₂排出量(スコープ1+2):39.9万t-CO₂
- 持続可能なパーム油の調達比率:37.7%
- 取引先へのサステナビリティ調査の実施
事業活動/アウトプット
即席めん事業、非即席めん事業、海外事業という3つの事業の大きな推進力となっているのが、「ブランディング」「マーケティング」「イノベーション」という日清食品グループの強みです。これらを全面的に活用しながら、世界中を「食」の楽しさや喜びで満たす、真のトップカンパニーを目指します。
事業セグメント
セグメント別事業報告アウトカム
日清食品グループは、このような価値創造プロセスを通じて、持続的な利益成長や、効率的な資本活用、安全性のある負債活用、そして安定的な株主還元といった「経済価値」と、消費者の健康増進や従業員のエンゲージメント向上、豊かな地球環境を次世代に引き継ぐといった「社会的価値」を創出しています。
経済価値
価値区分 | 経営指標 | 中長期目標値 |
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成長性 | 既存事業コア営業利益成長率 | 1桁台半ば |
効率性 | ROE | 長期的に10% |
安全性 | 純有利子負債/EBITDA倍率 | ≦2倍 |
安定的株主還元 | 配当政策 | 累進的配当 |
相対TSR(TOPIX食料品対比) | >1倍 |
解決したい主な社会課題
Planetary Health (Sustainability)
Human Well-being