イノベーション
日清食品グループの強み
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日清食品グループは、日本を代表する総合食品グループとして日々革新的な技術開発を行い、即席めんを超える新たな「食文化」の創造を使命としています。
知的財産の強みを生かして
日清食品グループは、総合食品グループとして、各カテゴリーの中で常にNo.1ブランドを創造・育成していき、No.1ブランドの集合体として形成される「ブランディング・コーポレーション」の実現を目指し、より一層、ゆるぎない経営基盤を築きながら、企業価値および株主共同の利益の確保・向上に努めています。当社の競争優位性の1つとして、長年培ってきた加工技術に基づく「Food Tech Company」 としての競争力があります。 これを下支えするのが、日清食品グループ全体の製品群をカバーする特許や商標といった知的財産です。2021年5月 に公表した中長期成長戦略において、3つのテーマの1つに「フードサイエンスとの共創による“未来の食”」づくりを掲げており、当社の知的財産を最大限活用することでさらなる飛躍を目指しています。
特許件数(2023年3月末現在)
おいしさと健康、環境に配慮した製品を皆さまにお届けするために、即席めんを中心とした生産技術開発および健康と栄養に関する基礎・応用研究を行っています。現在では、その成果としてグループ全体で国内482件、海外746件の特許を取得しています。
海外登録特許件数は、権利化した国の延べ数をカウントしています
即席めん分野における特許ポジションマップ
日清食品ホールディングスが保有する即席めん関係の特許ポートフォリオの資産について、「パテントスコア」を利用したポジションマップ※を作成しました。
国内即席めん分野
米国即席めん分野
2022年調査実施
パテント・リザルト社調べ。「パテントスコア」とは、特許の注目度を指標化したもので、パテントスコアの数値が高いほど、「市場の注目度が高い特許」と評価される
丸の大きさ・・・特許件数
縦軸(権利者スコア)・・・パテントスコアを積算。現在の「特許力」として、特許群の総合的な強さを反映。(出願件数が少なくても注目度の高い特許を多く保有すると高スコア領域に表示)
横軸(パテントスコア最高値)・・・パテントスコアの最高値を抽出。保有する中で最も価値の高い特許の個別力(注目度の高い特許を出願していれば、横軸の高スコア領域に表示される)
グループを代表するイノベーション例
日清食品グループは、「食の安全・安心」を基盤に、長年培った加工技術から最新のフードテクノロジーを生み出しています。「フードサイエンスとの共創による“未来の食”」づくりに挑み続けることで、新たな「食文化」を創造していきます。
世界最高水準の安全性
NASRAC※
550種類の農薬を一斉・迅速に分析
Nissin's Analytical Systems for Residual Agricultural Chemicals
FASRAC※
残留農薬検査の前処理を世界で初めて自動化
Food Automatic Analytical Systems for Residual Agricultural Chemicals
最新フードテクノロジー
さまざまな加工技術を用い、栄養バランスを整えながら日清食品独自のおいしさの再現技術を追求しています。
米の再合成技術
米本来のおいしさを大切に、食物繊維を強化することでカロリーコントロールを可能にする技術
減塩技術
約170種類の塩を集めて研究を重ね、ミネラルやアミノ酸などを配合することで、少量の塩でもおいしく感じられるようにする技術
プラントベース加工技術
持続可能な食糧調達を目指し、植物由来の原材料を用いて、畜・水産物の食感やおいしさを再現加工する技術
栄養ホールド製法
調理時に流出しやすい栄養素を閉じ込めながら、味への影響を軽減させる技術
最適化栄養食設計技術
さまざまな栄養素を組み合わせ、さまざまなメニューをおいしく最適化栄養食として設計する技術
次世代スマートファクトリーによる生産革新
2018年10月に稼働を開始した日清食品の関西工場は、最新鋭の設備を備え、IoT技術を駆使して自動化や効率化を実現しています。これまで人の手で行っていた確認、検査、原材料容器などの移動を自動化、人が介在しない作業工程を確立することで、人為的リスクの低減を図りました。結果、不良品発生率1個/100万個以下を実現し、より安全な生産体制を確立することができました。
イノベーションの源泉-the WAVE
the WAVEとは、「グローバルイノベーション研究センター」と「グローバル食品安全研究所」の2つからなる日清食品グループの技術・開発・研究の拠点です。the WAVEのミッションは、「最も進んだフードテクノロジーの波を起こし、その力強い波動を絶え間なく世界中に発信していく」ことです。創業者精神である「食足世平」(食が足りてこそ世の中が平和になる)、「食創為世」(世の中のために食を創造する)、「美健賢食」(美しく健康な身体は賢い食生活から)、「食為聖職」(食の仕事は聖職である) のもと、INNOVATION=「技術革新」、FOOD SAFETY=「食の安全」という、食品メーカーとしてのプロミスを世界に向けて発信していきます。
TOPICS
プラントベースうなぎ
日清食品の最新フードテクノロジーで動物由来原料を一切使用せずに“うなぎの蒲焼”を再現
日清食品ホールディングスは、動物由来原料を一切使用せずに“うなぎの蒲焼”の食感や見た目、風味を再現した「プラントベースうなぎ」の開発に成功しました。
古くから高級食材として知られている“ニホンウナギ”は、国際自然保護連合により絶滅危惧種IB類*1に指定されています。また、養殖のウナギも稚魚の漁獲量が減少傾向にあり*2、卵から育てる完全養殖もコストの問題から実用化に至っていません。このプラントベースうなぎの開発と商品化を進めることで、“持続可能な食料システム”の構築へ貢献していきます。
プラントベースうなぎは、本物の“うなぎの蒲焼”の食感に近づけるため、「白身層」「中間層」「皮層」の3層に分けて生地を作っています。「白身層」には、主に粒状大豆たんぱくを使用し、ふわっとしながらも繊維感のある食感を再現しています。「中間層」は、植物油脂などを使用することで、うなぎの身と皮の間にある脂身のとろっとした食感を再現しています*3。さらに「皮層」には、竹炭粉末を使うことで特有の黒さを再現しています。
また、“うなぎの蒲焼”特有の「見た目」は、3層の生地を専用の金型に詰めて蒸した後、タレを塗り、炙って焼き目をつけることで表現しています。
- 近い将来における野生での絶滅の危険性が高いとされるもの
- 減少の要因は特定されていないものの、海洋環境の変化や生息環境の悪化などが水産庁によって指摘されています
- 「動物由来原料を使用しないウナギ様食品及びその製造方法」として特許登録済み
TOPICS
最新のAI技術-「NISSIN AI-chat」
2023年4月に、セキュリティを考慮した日清食品グループ専用のチャット型生成AI環境である「NISSIN AI-chat」を導入しました。これにより、従業員は業務生産性を向上させ、創造的な活動に注力できるようになります。日清食品グループは、新たなテクノロジーを積極的に取り込むことで、従業員自身や組織のさらなる成長を促進していきます。